Flashでサイトを制作する。これが当たり前のようになってきた。最近のブロードバンド化により、通信環境に対する問題が軽減され、今までHTMLベースでやってきたことがFlashにシフトし、より豊かな表現が可能になってきたのだ。表現の幅は確実に広がっている。オリジナリティあふれる表現を見つけだそう。
藤牧 篤 ATSUSHI FUJIMAKI
Web制作会社にてデザイナーとして経験を積む。
2001年、フリーで活動を開始し、現在、NON-GRIDにてアートディレクションから制作までをこなす。
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VOL.15 [ Bubble : 泡 ]
スタートから前回までは、Web上でのコンテンツ展開を想定した作品を紹介してきた。ここでちょっと気分を変えて、Flash本来の機能であるアニメーション制作をしてみたいと思う。もともとアニメーションソフトとして登場したFlashは、ベクターデータを利用した比較的データの軽いムービーを作成することが出来る。これから数回は、アニメーションテクニックなども混ぜながら、Flash特有の制作行程を作品を作りながら紹介していく。 また、数回分のムービーがそろったところで、さらにそれらを素材として、Flashで作品を制作したいと考えているので、それも楽しみしつつ、続けて読んでいただきたい。
まず今回は、1枚の静止画から奇妙な動画を制作してみたいと思う。モチーフは万華鏡だ。形は様々だが、今回は8角形の万華鏡をイメージしたムービーを作成してみる。まずは、素材となる写真などを1枚用意しよう。
1. 元になる図形
まずは元になる円形のムービークリップを作成する。新規シンボルでムービークリップを作成し、正円を描画する。ベクタデータを使用するので、どんなに拡大しても粗が出ない。ステージサイズに合わせて大きさを決めよう。
元になる正円
2. 拡大縮小をさせる
今度は拡大縮小をするモーションを設定していく。新規シンボルでムービークリップを作成し、先の円形のムービークリップを配置する。そしてモーショントゥイーンを設定する。
ループしたときにスムーズに流れができるよう、最初と最後のキーフレームは同じ大きさにしている。
拡大縮小するモーショントゥイーン
3. バリエーション
これまでで、1パターンの拡大縮小のムービーが出来た。ここからはライブラリで複製を行って、それぞれのキーフレームを修正してムービーのバリエーションを増やしていく。
ここでは、全部で5パターンのムービークリップを用意している。
ライブラリ内のムービークリップとそれぞれのタイムライン
4. レイアウト
適当にパターンが揃ったら、メインのタイムラインに配置していく。
スタート時に、いきなり全てが再生するのではなく、徐々に出てくるようにパターンごとにレイヤーを用意し、再生のタイミングをここでもずらしている。
また、アルファの設定などもしてみるといいだろう。これで完成した。
メインのタイムライン
VOL.15 [ Bubble : 泡 ] 終わり