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DTP by Yuko Fukuma
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This week's point.

 「紙面のイメージは余白の取り方で決まる」と言っても大袈裟じゃないくらい、この余白というのは紙面を構成する上でとても重要になるのではないかと思います。
  同じ情報量でも余白を多くとったレイアウトは上品なイメージになり、逆に余白が少ないと盛り沢山でにぎやかなイメージになってきます。そしてこれら目的にあっていないと意味がありません。

 ちょっと余談になりますが、ファミレスやチェーン店の居酒屋のメニューなどはレイアウトが美しいかは別にして、よく出来ているなと感心してしまいます。メニューが沢山あり過ぎて、どれにするか迷ってしまう。願わくば全部ください!と言いたくなる、これもきっとそういうお客の心理を狙って作られているのだろうと思います。またスーパーの特売のちらしにしても、なんだか全部が安いように感じてしまう。もしこれが余白を生かして整然と商品が並べられていたら、なんだか品物が少ないように見えて、特売感が伝わらないのではないかと思います。

 逆に高級なブランド店の広告が紙面いっぱい所せましと商品が並べてあったら、せっかくの品物が安っぽく見えてしまう。。。

 このように余白は全体のイメージを大きく左右するものなので、その都度よく目的を考慮してレイアウトしていかなければなりません。
 私個人の意見としては、この情報をいっぱいいっぱいに見せるというのは、ある程度経験を積めば誰でも出来るようになる(個人差はありますが)と思うのですが、余白を美しくとるというのは非常に難しくまた高度なレイアウトだと思います。

 これは私の永遠の課題でもあるのですが、今回はある外資系の会社案内パンフレットで「余白を生かしたレイアウト」をコンセプトに製作し、好評だった物を紹介したいと思います。私もまだまだ勉強中ではありますが、何かの参考になればと思います。

余白を生かしたレイアウト(その5 Cのレイアウト後半)

実際のパンフレットは表まわりいれて12Pの物だが、その中からこの3見開き分を紹介する。 今回は前回作ったフォーマットを使い、1つ目の見開き(A)を作りましょう。

会社名 日本トウキョウ株式会社(仮)
サイズ A4縦(210mm×297mm)/4C/中綴じ
*レイアウト、色などは実際の物と多少異なります。

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▲クリックで拡大表示

1: 書式設定

クォークで「ファイル→新規→ドキュメント」で仕上がりサイズ「A4」にチェックをし、マージン設定を行う。

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↑ ページものの場合は見開きに必ずチェックをする


2:基本となる本文組みをつくる

 今回のようにページ数の少ないものでも、基本となる本文組みぐらいは予め作っておいた方が良いと思う。基本とするものが何もない状態で製作してしまうと、よっほど慣れている人でない限り、全体の統一感に欠けた物になってしまうからだ。 だからといって全てフォーマット通りにもいかないので、基本をふまえた上で、内容やページネーションによって変化をつけていくと良いと思う。
 クォークで作業する場合、フォーマットとしてくり返し使用する物はマスターページに登録しておくととても便利だ。例えば本文組みを登録したものをマスターページ「A」、何もないものをマスターページ「B」というようにそれぞれ使いわける事ができる。


3:本文組みをマスターページに登録する

 それでは実際にマスターページAに本文組みのフォーマットを登録してみよう。
 まずレイアウトパレットのマスターページをダブルクリックする。マスターページがアクティブの状態になったらテキストボックスをつくり、本文組みのフォーマットをつくる。以下画像と一緒に説明していく。

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マスターページをダブルクリックするとこのように「A マスターA」という文字が袋文字に変わる。
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本文用の書体、Q数、1段の字詰めを決める。
今回は中ゴシックBBB11Q /行間16Q/20字詰めに設定した。これで1段目の文字ボックスができた。
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次にこの1段目のテキストボックスを段間6mmで連続複製する。「OPTION キー+コマンドD」連続複製のボックスが表れるので水平距離に1段のテキストボックス54mm+段間6mm=「60mm」、くり返す回数「2」を入力するといっきにコピーできる

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コピーできたら、それぞれのボックスを連結させておく。 同じ作業を左ページも行えば、本文組みのマスターページができあがる。

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このフォーマットを使用する時は、レイアウトパレットにマスターページAをドラッグすると今設定した文字組みが入った状態でページを追加する事ができる。マスターページBは何も登録していないもの。



下準備はこれで完了。次回からはレイアウト作業を行います。

writer:Yuko Fukuma
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