Flash術
Flashでサイトを制作する。これが当たり前のようになってきた。最近のブロードバンド化により、通信環境に対する問題が軽減され、今までHTMLベースでやってきたことがFlashにシフトし、より豊かな表現が可能になってきたのだ。表現の幅は確実に広がっている。オリジナリティあふれる表現を見つけだそう。
fujimaki 藤牧 篤   ATSUSHI FUJIMAKI
Web制作会社にてデザイナーとして経験を積む。
2001年、フリーで活動を開始し、現在、NON-GRIDにてアートディレクションから制作までをこなす。


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VOL.14 [ kaleidoscope : 万華鏡 ]
スタートから前回までは、Web上でのコンテンツ展開を想定した作品を紹介してきた。ここでちょっと気分を変えて、Flash本来の機能であるアニメーション制作をしてみたいと思う。もともとアニメーションソフトとして登場したFlashは、ベクターデータを利用した比較的データの軽いムービーを作成することが出来る。これから数回は、アニメーションテクニックなども混ぜながら、Flash特有の制作行程を作品を作りながら紹介していく。 また、数回分のムービーがそろったところで、さらにそれらを素材として、Flashで作品を制作したいと考えているので、それも楽しみしつつ、続けて読んでいただきたい。

まず今回は、1枚の静止画から奇妙な動画を制作してみたいと思う。モチーフは万華鏡だ。形は様々だが、今回は8角形の万華鏡をイメージしたムービーを作成してみる。まずは、素材となる写真などを1枚用意しよう。
1. ステージサイズ
まずは、ステージサイズを決めよう。コレにより素材の必要な大きさも大体決まってくる。ココでは、ステージを320px240pxとしている。次に、ステージを8分割しさせてパーツがどう配置されるかをイメージしよう。1つの映像が鏡に反射し、さらに別の鏡に反射する。1つのムービークリップを反転複製させ、さらにそこから反転複製させる。1つのムービーを8つ並べて配置することになるのだが、各ムービーの変形状態で面白い効果がでる。
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写真素材を加工し、読み込む
2. 元になるムービーの作成
それでは、ムービーの作成に入ろう。
まずは、ステージの1/8の大きさのマスク用の形状を作成する。図のグリーンのアウトライン表示が8分割した形状だ。それぞれが同じ形になるように正方形から分割している。このうちの1つをコピーし新規レイヤーにペーストする。後にこれをマスクレイヤーとして使用する。

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8分割した形状

次に用意した画像を読み込み、新規レイヤーに配置する。この画像はシンボル化して、効果を設定できるようにしておくとよい。これを先の形状でマスクする。そして、画像にモーションを設定していく。ここでは、回転させたり拡大縮小させて大きな動きを付けて、勢いのあるムービーにしている。
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1/8にした形状で画像をマスキング
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