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野田佳代氏 野田佳代氏
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 95年、ウィンドウズ95が出た頃が日本のいわゆる第一次インターネットブームであった。その頃からWEBデザイナーという肩書きの人々が出始めてきて、それだけで生計が立てられるんじゃないだろうか、とも言われるようになってきた。当時はバナー広告と言えば当然GIF1枚だったし、サイトもタグ打ちだけということも多く、その内容もテキストと画像を見せるだけにとどまっていることが殆どで、たまに1秒数フレームのGIFアニメを載せて「動画です」というのが精一杯だった。

 一年一昔とかドッグイヤーとか言われるこの業界で8年経った今、バナーはFlashが主流となりサイト自体もインタラクティブ性の高いものが当たり前に求められるようになってきた。サイトの制作依頼をするクライアントから見たらグラフィックデザインもHTMLもCGIもPHPも全て同じに見えることが多く「まぁパソコンでチョチョッとやっちゃってよ、ね」と言われた時に、ここまではWEBデザインとしてHTMLで出来るのですが、ここからはプログラムになるので別です、といった説明から入ることも増えてきた。要するにちょっと気の利いたサイトになると、プログラムを必要とするインタラクティブ性や管理機能を持たせることが半ば当たり前という状況になってきているのだ。

 そんな中デザインもやるがプログラムもばっちりというクリエイターが存在するほどどちらも甘くはないので、サイト構築にあたっては当然デザイナーとプログラマーの共同作業になる。そんな時大抵前に出てクローズアップされるのはデザイナーだったりプロデューサーだったりするが、今回はある意味一番インタラクティブな部分をクリエイトしており、現在第一線で活躍するプログラマー、野田佳代氏にインタビューを試みた。


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 Q.現在の主な業務内容を教えてください。

 プログラミングです。具体的にいうと単体で扱うソフトなどではなく、WEBをインターフェースとした システムの設計やデータベースの設計とかになりますね。
 とは言えただ純粋にプログラミングをするというよりは、クライアントが今抱えてる問題をどうしたいかの相談に乗りながらなので、こういうと大袈裟ですがコンサルティングみたいなところから入って提案しながらやっています。

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▲ベネッセ会員向子育て相談サイト(一部担当)
 Q.子供の頃から制作に興味はありましたか。
 ゼロからの創作というのが苦手で、何かテーマや目的などきっちりしたものがあるものは好きでした。だから美術にしても模写とかはすごく得意だったんですけど、抽象画とか言われるともうどうしていいのか分からなかったですね。
 料理なども「ちょっと」じゃなくて「砂糖何グラム」とか言ってくれないとダメでした。なので何かきっちりした目的やゴールがあるクリエイティブは好きでしたね。
 Q.どういった経緯で現在の職業に至りましたか。
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 クラシックだったんですけどずっとピアノをやっていて、中学の頃まではこれで食べていきたいなと思っていたんです。
 でも英語も好きだったのでそこから大学に行くまでに通訳や翻訳もいいなと思って、フランス語を勉強したり通訳の学校にも通ったりしていました。そこで先輩に、通訳なら何か専門分野を持った方がいいからどこかに一度就職するといいよ、と言われて金融かITにしようと決めて結局IT関連の会社に就職したんですね。
 そこでIT関係の勉強をしている内に「あっ、これいいな」と思ってそのままプログラマーの道を歩んでいます。流れでここまで来た感じですね。
 Q.依頼から制作、納品まで、一つのプロジェクトの簡単な流れを教えてください。

 仕事は大きく分けて設計とプログラミング開発に別れています。
おおまかな流れとしては、

  1. ヒアリング(実現したいこと、目的、業務フローなどの確認)
  2. 仕様書作成(機能の確定・インターフェースの確定(デザイナーさんと相談しながら))
  3. 2をベースに細かい詰めを何度か繰り返す
  4. 仕様確定後、デザイナーさんは画面制作/平行して、DB設計、プログラミング設計を行なう
  5. 開発スタート
  6. テスト仕様作成
  7. テスト実施
  8. バグ修正
  9. 納品

となります。ここまで大体4ヶ月から5ヶ月位はかかりますね。

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▲ソリッドワークス株式会社パートナー向けエクストラネット開発
 Q.プログラムをするにあたって「これは絶対」というような自分のルールはありますか。

 まずクライアントのニーズをはっきりさせることですね。やりたいことはコスト削減なのか、作業の効率向上なのかとかその辺りをはっきりさせないと、複数ある開発方法でどれに重きを置いて開発するかが決められないので、そこは初めにはっきりと話し合います。
 あとテストはやっぱりきちっとやりますね。そうしないとトラブルというのは必ず起こるものだし、みずほ銀行のATMで起こったトラブルみたいなことも全然他人事じゃなくて、むしろぞっとしましたしね。

後編につづく