●PCの映像編集でできること
みなさんが目にするTV、CM、映画、プロモーションビデオ、イベント、情報端末などの映像は、PCで作られた(もしくは加工された部分が含まれる)と言っても過言ではありません。
もちろんプロ用の機材や環境を使って、時間と手間とマンパワーをかけてはいます。でも、そこまでのレベルに行かない「普通の映像」ならPCで作れちゃうんですね。旅行や運動会のプライベートビデオから、社員教育や店頭販促と言った業務用途まで……昔なら高価な機材と専門知識とカネをかけていた「映像作品」が身近に作れる時代になったのです。
もちろん作った映像は、PC上での再生はもちろん、TVの大画面で見たり、ビデオやDVDに録画して配ったり、インターネットで公開できたりしますから、アイデア次第で映像のパワーを活用できます。
■必要なもの
●必要なもの
まずはPC。高速なCPUよりも、広大なハードディスク容量が欲しいところ。映像はオフィスアプリケーションの文書とは比べものにならないくらい巨大なデータです。1分間の映像が216MB、9分で2GBを超えてしまうのですから。作りたい完成データの3倍の容量が必要なので、必要量を計算してください。買い足す場合は内蔵ATAで回転数7,200回/分
以上の高速な製品を選んでください。
そしてPCには「IEEE1394端子(iLink、Firewireとも言う)」が必要です。未装備のマシンをお使いの方は、PCIカードの増設ボードもありますから検討してみてください(→イメージ01)。
次に要るのが動画編集アプリケーション。最近はマシンにバンドルされていることが多いようですから、はじめはそれで遊んでみて物足りなくなったら市販製品を検討すればよいでしょう。値段=機能の多さなので、やりたいことと予算を考慮して選んでください。
今バンドルされている製品は、Ulead Video Studio(バンドル版)やiMovieなどで、お試しで使うには十分です。パッケージ製品では、Video
Studio、Premiereなどがあります(→イメージ02)。
実写を使いたい人、完成作品をビデオデッキに録画したい人はminiDV方式のデジタルビデオカメラが必要です。DV端子のある製品なら、たいていはPCに接続して問題なく動作しますが、動画編集アプリケーションによっては未対応機種があるので確認が必要です(→イメージ03)。
イラストやグラフィックスを映像に加えたい人は、IllustratorやPhotoshopなどの画像系アプリケーションを、3D
CGを使いたいならそのアプリケーションを、インターネットで公開したい人はWebサイト制作アプリケーションとサーバー領域が必要です。
またCD-RやDVD Videoにして配るときはそれぞれのドライブとバーナーアプリケーションが必要です。
PCでの映像編集で一番大変なのは、この機材・アプリケーションの用意です。ここで投げてしまう人もいるくらいですが、ちょっと我慢して乗り越えれば、あとは楽しい編集ですよ!
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01▲今はノートPCにも標準装備されている |
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02▲Adobe
Premiere。直感的に操作できる優れたインターフェイス。 |
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04▲miniDV方式デジタルビデオカメラ。
DV入出力端子がある製品を選ぼう。 |
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