-- まえがき --
身近で確実にかつ頻繁に行われているにもかかわらず自分が生涯一番耳にしない会話が、自分に対する悪口だ。これは誰もがまさかそんなにはないだろうと思いつつ言われていること、しかも歳をとればとるほど自分の思いと現実のギャップは広がっていくものだろう。
恐らくピークは会社で偉くなった時や学校の先生や校長先生などになった時で、この時本人は明らかに自分は回りに尊敬されていると思い込んでいるのだが実際は完璧な裸の王様状態であるという状況で、その後はだんだん単に語られなくなる。他人のことでしかも世代の違う、特に上の人のことや明らかに嫌われている人のことだとはっきりそれが分かるのに、なぜか「まさか自分はないだろう」と勝手に思いこんでしまい、何かのきっかけで自分に対する悪口を聞いたときなど、ついぶちぎれてしまったりする。
しかし自分に対する陰口などを何らかの形で第三者などから聞いたときは、実際はそれの10倍言われているし、それの100倍思われている位にとった方が懸命だろう。自分の欠点は自分では分かりづらくて、ちと怖い。
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