たまに自分がVJやっている時にそれを見た人から今やっているような映像を作って欲しい、という依頼を受けることがある。これが30秒ものなどの場合はもはやVJをやるというよりは素材を作ってそれを編集で並べるという、どちらかというとパッケージの映像制作になる。
依頼した側から見たら手段はあまり関係ない、というよりは出来上がったものが気に入るかどうかだけなのだが、作る側としてはそこにVJとして依頼をうけたがやっているのは映像制作なのね、という微妙なジレンマが存在する。そこには制作費の問題もありVJ3分と映像制作3分では制作費が2桁位平気で変わることもあるのだが、その説明すらもできずにまた悩む。
個人的にはVJが本業なので作り物が2,3分を越えると大体素材を作ってそれを使って音を聞きながらリアルタイムでミックスしたものを納品したりすることもある。もしくはVJをやってそれを録画したものをベースにタイムラインで綺麗に並べ直したりもする。そんな作業は無意味なこだわりなのか、それともそこに何かがあるのかは分からないがとりあえずやっている。そんな時は最終形がどうなるかというよりは素材として面白いかどうかに主眼を置いて映像を作る。
今回は3分半だがVJをやったARISTRISTというブランドのイベント用に使った映像素材の中でスローなものの制作課程を2回に渡って追ってみる。今回はその1回目。ちなみにこのブランドのデザイナーさんはArtArcのインタビューのバックナンバーの第2回で見られるMartinaさんである。 |